現実

昨日彼女に子供さんの事で進展があったのかどうか、良い方向へ話が少しでも進んでいるのかラインで聞いてみた。


「良くなってないんだ」


彼女は一言そう言った。
少し疲れていた顔も連絡がなかなか出来ない事も、そして恋愛気分なんか無くなっている事もこの一言で全て分かってしまった。

彼女を取り巻く現実は僕が想像していたよりももっと深刻な事態になっているのかもしれない。そう思った。

二人の恋愛がどうなるのかなんて事、今はどうでも良い事だと思い、とても彼女の事が心配になった。

だからなのか、彼女は僕との関係を終わりにするような言葉を言わない。何度も恋愛気分で彼女にヤキモチを焼いた言葉を言ったり、淋しいと呟いても、なら別れましょうとは言わなかった。

今はとにかく彼女の支えになりたい。

その為に出来ることはじっと待つことだ。